分け目が薄い女性は市販の発毛剤で治る?説明書の図でわかる、効く薄毛と効かない薄毛

※この記事は広告を含みます。掲載している料金は各院の公式サイトで確認したものです。

鏡を見たら、分け目の地肌が前より白く目立っている。写真に写った自分の頭頂部を見て、はっとした。分け目が薄い、はげてきたかもしれないと感じたとき、多くの人がまず考えるのが、ドラッグストアで買える女性用の発毛剤です。

Weblioケア編集部で、女性用の市販の発毛剤リアップリジェンヌの説明書を読むと、「この医薬品の対象となる壮年性脱毛症」として描かれていたのは、頭頂部の分け目に沿って地肌が透けた頭でした。一方で同じ説明書には、「この薄毛には使わないで」という条件も並んでいます。

この記事では、分け目の薄さが「分け目のクセ」なのか「女性の薄毛」なのかの見分け方から、市販の発毛剤が効く薄毛と効かない薄毛、日本人女性の試験でどれくらい効いたのか、市販薬で足りないときの皮膚科と飲み薬の考え方までを解説します。

目次

分け目が薄いのは「分け目のクセ」か「女性の薄毛」か

分け目の地肌が目立つとき、まず確かめたいのは「薄いのは分け目の線だけか、頭のてっぺん全体か」です。この違いで、原因も対策も分かれます。

分け目を2〜3cmずらして比べる

自宅でできるのは、いつもの分け目から2〜3cmずらして、新しい分け目をつくってみることです。明るい場所で手鏡と洗面台の鏡を合わせるか、スマートフォンで真上から撮って、いつもの分け目と新しい分け目の地肌の見え方を比べます。

新しい分け目では地肌が目立たないなら、薄いのは「いつもの分け目の線」だけで、同じ分け目や髪型を続けてきた負担が原因の可能性があります。反対に、どこで分けても同じように地肌が透けて見えるなら、女性の薄毛が始まっている可能性があります。同じ場所、同じ明るさで写真を撮っておき、数か月ごとに見比べると、進んでいるかどうかもわかります。

女性の薄毛は頭頂部の広い範囲が薄くなり、更年期に増える

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」によると、男性の薄毛が生え際の後退や頭頂部から進むのに対し、女性では頭頂部の比較的広い範囲の髪が薄くなるパターンとして現れ、更年期に多く起こるとされています。髪の本数が減るだけでなく、1本1本が細く短くなるので、地肌がつるりと出るのではなく「透けて見える」ように進みます。

そのため、女性の薄毛は最初に「分け目が薄い」という形で気づかれやすいのです。では、その薄毛に市販の発毛剤は使えるのでしょうか。

市販の女性用発毛剤は「分け目」の薄毛のための薬だった

ドラッグストアで買える女性用の発毛剤には、ミノキシジルを1%配合したリアップリジェンヌがあります。効能は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」で、20歳以上の女性が1日2回、1回1mLを頭皮に塗ります。

説明書の図は、頭頂部の分け目が透けた頭

リアップリジェンヌの説明書の効能・効果の欄には、「この医薬品の対象となる壮年性脱毛症」として2つの頭のイラストが載っています。どちらも、頭頂部の分け目のあたりの髪が薄くなり、地肌が線状に透けている頭です。

イラストの下には、「図よりも脱毛している場合には、効果が得られない可能性があります」と書かれています。つまり市販の発毛剤は、分け目の地肌が気になり始めた段階の女性の薄毛を想定した薬で、自分の分け目がこの図に近いか、図より進んでいるかがひとつの目安になります。

「使わないで」と書かれた薄毛:引っ張る髪型、産後、ピルをやめたあと、頭全体

同じ説明書の「次の人は使用しないでください」には、分け目が薄く見える原因のうち、この薬の対象ではないものが並んでいます。

使用しないでくださいとされている人説明書に書かれた理由
頭皮を強く引っ張るような髪型によって脱毛している人壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高い
妊娠、出産に伴い脱毛している人壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高い
避妊用ピルの使用をやめたことにより脱毛している人壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高い
甲状腺疾患、急激なダイエット、円形脱毛症などによる脱毛の人、原因のわからない脱毛の人本剤は壮年性脱毛症でのみ有効
頭頂部だけでなく、側頭部や後頭部も含めた頭部全体が脱毛している人甲状腺疾患による脱毛など、ほかの原因の可能性がある
脱毛が急激だったり、髪が斑状に抜けている人壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高い

※リアップリジェンヌ説明書(大正製薬)より。このほか、20歳未満の人、妊娠中・授乳中の人も使用できません。

いつも同じ分け目、きつく結ぶポニーテールやまとめ髪、前髪をピンで留める習慣がある人は、表のいちばん上に当たる可能性があります。引っ張る力がかかり続けて抜ける薄毛(牽引性脱毛症)なので、分け目を定期的に変える、ゆるく結ぶ、結ぶ位置を日によって変えるといった見直しが先です。

出産のあとやピルをやめたあとに抜け毛が増えた場合も、説明書では壮年性脱毛症以外の脱毛の可能性が高いとされ、この薬の対象ではありません。頭全体が薄い場合は、甲状腺の病気などが隠れていないか、先に皮膚科などで調べてもらいましょう。高血圧や低血圧の人、心臓や腎臓に障害のある人、65歳以上の人は、使う前に医師か薬剤師に相談するよう求められています。

日本人女性の試験で、どのくらい効いたか

市販の発毛剤が自分の薄毛の対象に入りそうだとして、次に気になるのは「どれくらい効くのか」です。女性用のミノキシジル1%には、日本人女性を対象にした試験の結果が論文として公表されています。

24週で医師が「中等度以上の改善」としたのは約3割

20歳以上の日本人女性280人を、ミノキシジル1%と偽薬に分けて24週間塗った試験の結果は次のとおりです。

評価の方法ミノキシジル1%偽薬
1cm²あたりの毛(産毛を除く)の増加8.15本2.03本
医師が「中等度改善以上」と判定29.2%11.8%
本人が「改善以上」と評価36.5%23.5%

※Tsuboi R, et al. Eur J Dermatol. 2007(PubMed掲載の要旨)より。

毛の数は偽薬よりはっきり増えていて、日本皮膚科学会のガイドラインも、女性の薄毛に1%ミノキシジルの外用を「行うよう強く勧める(推奨度A)」としています。ただし、24週(約半年)で医師が目に見えて改善したと判定したのは約3割です。「塗ればふさふさに戻る」というより、進行を食い止めながら少しずつ増やす薬と考えておくのが現実的です。

使った人のアンケートでは6〜8割、ただし「少し」を含む

発売後の実際の使用者の声は、同じ大正製薬の女性用製品で、成分も使い方も同じリアップレディ(2005年承認)について、国(PMDA)がまとめた再審査報告書に載っています。

薬局を通じた調査(1,018人)では、抜け毛が「少し減った」以上と答えた人は6か月後に約80%、発毛が「少し増えた」以上と答えた人は18か月後に約75%でした。製品に同封されたはがきのアンケート(9,742人)でも、6か月までに抜け毛で約75%、発毛で約60%に達しています。年齢が高いほど有効率が上がる傾向も見られました。

試験の約3割と比べて高いのは、数え方が違うからです。こちらは本人の印象で、「少し減った」「少し増えた」まで含んでいます。「抜け毛が減った実感は多くの人にあるが、医師が見てはっきり増えたと言えるのは3割ほど」と読むのがよさそうです。

副作用は、薬局を通じた調査で6.1%に見られ、主なものは塗ったところのかゆみや発疹でした。なお、この調査は目標の症例数に届いておらず、報告書はその理由のひとつに、薄毛が女性にとってセンシティブな問題で、家族にさえ使っていることを知られたくない人が少なくなかったことを挙げています。

効果が出るまで6か月、やめると元に戻る

説明書には、効果がわかるようになるまで少なくとも6か月、毎日使うこと、6か月使っても改善が見られなければ使用をやめて医師か薬剤師に相談することが書かれています。決められた量より多く塗っても効果はほとんど増えず、副作用が出やすくなるだけです。

また、「本剤は壮年性脱毛症の原因を取り除くものではありません」とあり、使うのをやめると徐々に元に戻ります。効果を保つには続けることが前提になるので、始める前に続けられる費用かどうかも考えておきましょう。

市販薬で足りないとき 皮膚科と飲み薬

分け目が図より進んでいる、6か月使っても変わらない、そもそも使わないでとされる条件に当てはまる。そんなときの次の一手は、医療機関です。

皮膚科で調べてもらえること

ガイドラインは、女性の薄毛を診断するときには、慢性の休止期脱毛、膠原病や慢性甲状腺炎などの全身の病気、貧血、急激なダイエットによる脱毛、ホルモン補充療法や薬による脱毛などを除外することが大切だとしています。皮膚科では、こうした原因を見分け、必要なら血液検査で甲状腺や貧血を調べてもらえます。診察や検査、見つかった病気の治療には健康保険が使えます。

一方、女性の薄毛そのものの治療で保険が使える薬は、カルプロニウム塩化物の塗り薬など一部に限られ、ガイドラインでの推奨度はC1(行ってもよい)です。ガイドラインは、男性の薄毛の飲み薬であるフィナステリドやデュタステリドについては、女性には「行うべきではない(推奨度D)」としています。

ミノキシジルの飲み薬はガイドラインで「行うべきではない」

薄毛専門のクリニックやオンライン診療では、ミノキシジルの飲み薬を自費で処方しているところが多くあります。しかしガイドラインは、ミノキシジルの内服を男性・女性とも「行うべきではない」(推奨度D)としています。

理由として挙げられているのは、薄毛に対する臨床試験が行われていないこと、日本では飲み薬として認可されていないこと、全身の毛が濃くなる多毛症のほか、胸の痛み、脈が速くなる、むくみや体重増加といった心臓や血管の副作用が報告されていることです。承認外の使い方で副作用が起きても、国の医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません。なお、このガイドラインは2017年版で、それ以降に発表された研究は反映されていません。

オンライン診療で飲み薬を選ぶ場合

こうした点を理解したうえで飲み薬を検討するなら、持病や血圧を確認し、必要に応じて検査をしてくれるところを選びましょう。オンライン診療の一例として、DMMオンラインクリニックでは女性の薄毛の治療を診察料なしで受けられます。ミノキシジルの飲み薬2.5mgのみのプランは単月3,300円、スピロノラクトンを組み合わせたプランは単月9,460円(税込)で、別に配送料が550円かかる自由診療です。分け目がまだ説明書の図の範囲なら、まずは推奨度Aの塗り薬を6か月続けてみるという順番も、十分に合理的な選び方です。

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