妻の妊娠がわかったとき、家の中のたばこをどうするか。この問題を法律が解決してくれると考えている方は多いかもしれません。飲食店も職場も駅も原則屋内禁煙になり、たばこをめぐる環境はここ数年で大きく変わりました。
ところが、妊娠中の妻が一日のうちで最も長い時間を過ごす場所である家庭は、改正健康増進法の規制の対象外です。さらに、家庭内の喫煙に踏み込んだ全国初の条例である東京都子どもを受動喫煙から守る条例も、守る対象を18歳未満の児童と定義しており、胎児は含まれていません。
妊娠期は、法律の適用除外と条例の対象外が重なる空白地帯にあたります。編集部が公的資料を確認したうえで言えるのは、この時期の受動喫煙を実際に減らせるのは、同居する喫煙者本人の判断だけだということです。
この記事では、なぜ法律が家庭に届かないのかという制度の構造を整理したうえで、夫が禁煙外来を使う場合の保険適用の条件、12週5回という治療期間、出産予定日からの逆算、費用と自治体の助成金までを、厚生労働省と自治体の公表資料に基づいてまとめました。喫煙が体に及ぼす影響そのものについては、当編集部は評価を行わず、厚生労働省の記載と参照先を示すにとどめています。
妊娠中の受動喫煙を防ぐ法律は、家庭には届かない
まず制度の全体像から確認します。ここを誤解したまま「法律で決まっているから」と話しても、家庭内の話し合いは前に進みません。
改正健康増進法が家庭を適用除外にしている理由
2020年4月1日に全面施行された改正健康増進法は、多数の利用者がいる施設、旅客運送事業船舶・鉄道、飲食店等において原則屋内禁煙とし、違反すると罰金の対象となることもある仕組みを作りました。学校・病院・児童施設等、行政機関、旅客運送事業自動車・航空機については、屋外を含めた敷地内禁煙とされ、屋内に喫煙室等の設備を設けることができません。
一方で、この法律には明確な適用除外があります。「人の居住の用に供する場所」、すなわち家庭・職員寮の個室・老人ホームなど入所施設の個室は、プライベートな居住空間として法律に基づくルールの適用が除外されています。
その理由について、厚生労働省が公表した「改正健康増進法の施行に関するQ&A」(平成31年4月26日公表)は、プライベートな居住場所については法が強制力を持って踏み込むことがなじまないため、家庭の場所等を「人の居住の用に供する場所」として法の規制の適用除外の場所としている、と説明しています。
つまり家庭が除外されているのは、家庭の受動喫煙が軽視されているからではありません。私的空間に国が罰則をもって介入することへの抑制が働いた結果です。理由としては理解できるものの、結果として生じている状態は変わりません。
妊娠中の妻が過ごす場所ごとに、受動喫煙の規制はどう違うか
妊娠中の妻が過ごす場所を、規制の強さで並べると次のようになります。
| 場所 | 規制の内容 | 違反時 |
|---|---|---|
| 病院・学校・児童施設・行政機関 | 敷地内禁煙(屋内に喫煙室を設置できない) | 罰則あり |
| 飲食店・オフィス・店舗などの第二種施設 | 屋内原則禁煙(要件を満たす喫煙室の設置は可) | 罰則あり |
| 路上・公園などの屋外 | 配慮義務のみ | 罰則なし |
| 家庭(人の居住の用に供する場所) | 適用除外。配慮義務のみ | 罰則なし |
喫煙禁止場所での喫煙には30万円以下の過料が定められており、紛らわしい標識の掲示や標識の汚損等には50万円以下の過料が定められています。法律は施設に対しては金銭的な制裁まで用意していますが、家庭に対しては何も用意していません。
家庭に残るのは罰則のない配慮義務だけ
家庭が完全に法律の外にあるわけではありません。改正健康増進法は、法に基づく禁煙エリアだけでなく、第二種施設等の屋外の場所、路上、家庭の場所などを含めて望まない受動喫煙を生じさせないよう、喫煙をする際は周囲の状況への配慮を義務づけています。子どもや患者など特に配慮が必要な人が集まる場所や近くにいる場所等では、特に喫煙を控えることが求められています。
ただし、これは努力義務であり、違反しても罰則はありません。行政が家庭内に立ち入って指導することもありません。実効性を担保する仕組みは、制度として用意されていないということです。
東京都の条例も、胎児は守らない
私的空間に踏み込んだ条例が全国で唯一存在します。2018年4月1日に施行された東京都子どもを受動喫煙から守る条例です。私的空間の禁煙に努力義務を課す条例は全国初とされました。
条例の第六条は、保護者は家庭等において子どもの受動喫煙防止に努めなければならないと定め、その第2項で、喫煙をしようとする者は家庭等において子どもと同室の空間で喫煙をしないよう努めなければならないと定めています。第八条では、子どもが同乗している自動車内において喫煙をしないよう努めなければならないとされています。
家庭内と車内という、改正健康増進法が触れなかった領域に踏み込んだ内容です。ただし、ここで注意すべき点があります。
条例が守る対象である「子ども」は、児童虐待防止法第2条に規定する児童、すなわち18歳未満の者と定義されています。また「家庭等」は、子どもが住所又は居所として継続的に居住する場所と定義されています。
胎児はこの定義に含まれません。妻が妊娠中で、上の子がまだいない家庭の場合、この条例による努力義務は発生しないことになります。
| 時期 | 改正健康増進法 | 東京都子どもを受動喫煙から守る条例 |
|---|---|---|
| 妊娠中(第一子) | 適用除外 | 対象外(胎児は「子ども」に含まれない) |
| 出生後〜18歳未満 | 適用除外 | 努力義務あり(罰則なし) |
飲食店では守られ、職場でも守られ、子どもが生まれた後は都の条例が努力義務を課す。しかし妊娠中だけは、法律にも条例にも触れられない期間として残っています。この空白を埋められるのは、同居する喫煙者本人の判断しかありません。
なお、お住まいの自治体によっては、改正法以外にも独自の条例によって受動喫煙防止に関する義務が定められている場合があります。詳細は各自治体へ確認してください。
妊娠中の受動喫煙について厚生労働省が示している事実
ここでは、当編集部としての医学的な評価は行いません。厚生労働省が特設サイト「なくそう!望まない受動喫煙。」の「子育て世代のみなさまへ」で公表している内容を、そのまま整理して示します。健康影響の詳細については、記事末尾の参照情報から厚生労働省の各ページを直接ご確認ください。
家庭での受動喫煙は女性のほうが多い
厚生労働省は、わが国では家庭で受動喫煙の機会が「ほぼ毎日」あった人が男性7.4%、女性11.6%であり、受動喫煙の機会は全体的に女性のほうが高い傾向にあると示しています(令和元年 国民健康・栄養調査報告)。
家庭という空間に限れば、受動喫煙にさらされているのは主に女性であるということです。妊娠中であればなおのこと、在宅時間が長くなります。
喫煙者がいる家庭の空気中ニコチン濃度は60倍以上
厚生労働省は、ある研究として、喫煙者のいる家庭の平均空気中ニコチン濃度が、喫煙者のいない家庭の平均と比べて60倍以上高いことが認められていると紹介しています。空気中だけでなく、受動喫煙の煙由来のニコチンが室内表面や埃に沈着することも認められているとしています。
また、妊婦自身が喫煙しなくても、受動喫煙によって有害物質であるニコチンが妊婦や胎児の体に取り込まれていることが、コチニンという指標を用いた測定でわかるとしています。
胎児や子どもへの具体的な影響については、厚生労働省が同ページで低出生体重児や早産のリスク、乳幼児突然死症候群(SIDS)との関連などを挙げています。医学的な内容にあたるため、当編集部では要約せず、参照情報のリンクから原典をご確認いただく形をとります。
換気と空気清浄機では受動喫煙を防げない
家庭での対策としてよく行われるのが、換気扇の下での喫煙や空気清浄機の使用です。これについて厚生労働省は明確な記述を置いています。
たばこ煙の濃度は発生源の強さ、換気、空気清浄機の使用によって左右されるものの、受動喫煙の煙が発生する速度が倍になれば濃度も倍になるのに対し、煙が除去される速度を倍にしても濃度は半分にしかならないとしています。さらに、かえって意図せずに建物のその他の部分に煙を広げてしまう可能性もあり、空気清浄機は空気から受動喫煙の煙を十分に取り除くことはできないとしています。
結論として、厚生労働省は換気や空気清浄機の使用で受動喫煙を予防するのは大変難しいと述べ、家庭は子どもが受動喫煙にさらされる可能性の高い場所であるとして、家庭から受動喫煙をなくすことを呼びかけています。
ベランダや換気扇の下での喫煙は、家族への配慮としてよく選ばれる方法です。しかし公的機関の見解としては、それが受動喫煙の解決策として位置づけられていないことは知っておく必要があります。
妊娠中の受動喫煙をなくす現実的な方法は夫の禁煙
ここまでを整理すると、次のようになります。
- 家庭は法律の規制の対象外で、罰則のない配慮義務しかない
- 東京都の条例も胎児は対象外で、妊娠中は努力義務すら発生しない場合がある
- 換気や空気清浄機による対策には、厚生労働省が限界を示している
残る選択肢は、屋外の遠い場所で吸うか、本数を減らすか、やめるかのいずれかです。このうち、期間の区切りがあり、公的な支援制度が用意されているのは禁煙だけです。
そして、妊娠がわかった時点というのは、禁煙を始めるタイミングとして条件が揃っています。出産予定日という明確な期限があり、治療期間が12週間と決まっているため、逆算ができるからです。禁煙は動機づけが続くかどうかで結果が変わりますが、期限と目的がここまではっきりしている機会は多くありません。
ここから先は、禁煙外来を使う場合の制度と手続きに絞って説明します。
夫が禁煙外来で保険適用を受けるための4つの条件
禁煙外来は、条件を満たせば健康保険が使えます。診療報酬上の「ニコチン依存症管理料」を算定できるかどうかで決まります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ①ニコチン依存症の診断 | 「禁煙治療のための標準手順書」に記載されているスクリーニングテスト(TDS)でニコチン依存症と診断されること |
| ②喫煙歴 | 35歳以上の者については、1日の喫煙本数に喫煙年数を乗じて得た数(ブリンクマン指数)が200以上であること |
| ③禁煙の意思と同意 | 直ちに禁煙することを希望し、標準手順書に則った禁煙治療について説明を受け、文書により同意していること |
| ④医療機関の要件 | ニコチン依存症管理料の施設基準の届出を行っている保険医療機関であること |
加えて、初回算定日から起算して1年を超えた日からでなければ再度算定できないという制限があります。過去1年以内に保険で禁煙治療を受けた方は、自費になります。
35歳未満はブリンクマン指数の要件がない
ここが見落とされやすい点です。条件②は「35歳以上の者については」という限定つきの要件です。
平成28年度診療報酬改定において、35歳未満の者については、1日の喫煙本数に喫煙年数を乗じて得た数が200を超えない場合でもニコチン依存症管理料を算定可能とされました。
つまり34歳以下であれば、喫煙歴が短くても本数が少なくても、TDSでニコチン依存症と診断されれば保険適用の対象になります。第一子の妊娠期にあたる年齢層はここに該当することが多く、「まだ吸い始めて数年だから保険は効かないだろう」という判断は正しくありません。
ブリンクマン指数の計算例を挙げると、1日20本を10年間吸っている場合は20×10で200となり、35歳以上でも要件を満たします。1日10本を15年であれば150で、35歳以上だと要件を満たしませんが、35歳未満なら関係ありません。
加熱式たばこも対象に含まれる
禁煙治療のための標準手順書では、加熱式たばこを使用している患者も対象に含めています。紙巻きたばこから加熱式たばこに切り替えている場合でも、禁煙外来を受診できます。
出産予定日から逆算する夫の禁煙スケジュール
保険による禁煙治療は、12週間で5回の受診を1セットとして組まれています。初回に禁煙開始日を決め、その後は2週後、4週後、8週後、12週後に継続治療を行う設計です。
| 回数 | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| 初回 | 0週 | TDSによる診断、呼気一酸化炭素濃度の測定、禁煙開始日の設定、文書同意 |
| 2回目 | 2週後 | 経過確認 |
| 3回目 | 4週後 | 経過確認 |
| 4回目 | 8週後 | 経過確認 |
| 5回目 | 12週後 | 最終評価 |
この12週間を、出産予定日からどう配置するかを考えます。
妊娠がわかってから出産までは十分な時間がある
妊娠が判明するのは一般に妊娠5〜8週ごろです。出産予定日は妊娠40週にあたるため、判明時点から出産まではおよそ32〜35週あります。12週間の治療期間はこの中に2回分入る計算になります。
| 開始時期 | 治療完了時期 | 出産予定日との関係 |
|---|---|---|
| 妊娠8週(判明直後) | 妊娠20週 | 妊娠中期に完了。余裕が大きい |
| 妊娠16週 | 妊娠28週 | 妊娠後期に入る前に完了 |
| 妊娠24週 | 妊娠36週 | 出産直前に完了。ぎりぎり |
| 妊娠28週以降 | 出産後にずれ込む | 新生児期と治療期間が重なる |
実務的におすすめできるのは、妊娠が判明した直後から16週までのあいだに初回を受診することです。理由は2つあります。1つは、出産前に治療を完了させておけば、新生児を迎える時期に通院の負担が重ならないこと。もう1つは、禁煙治療は一度で成功するとは限らず、再挑戦の余地を残しておけることです。
ただし、ニコチン依存症管理料は初回算定日から1年を超えないと再算定できないため、保険での再挑戦は1年後になります。1回目を確実に完走することが前提になります。1回目を確実に完走できるかどうかが、この制度設計の要になります。
妻の妊婦健診と通院時期を重ねない
もう1つの実務的な工夫として、夫の受診日を妻の妊婦健診と別の日に置くことが挙げられます。妊娠中期以降は健診の間隔が短くなり、付き添いの予定と重なりやすくなります。禁煙外来は12週で5回という決まった間隔があるため、先に予定を確保しておくほうが動きやすくなります。
夫の禁煙外来にかかる費用と自治体の助成金
保険適用の禁煙治療は、3割負担であれば12週5回の全体で1万3,000円〜2万円程度が目安になります。使用する薬剤や医療機関によって幅があります。使用する薬剤や医療機関によって幅があるため、受診前に確認してください。
自治体の助成金を使えば自己負担がさらに下がる
東京23区では、区が独自に禁煙外来の治療費を助成している例があります。編集部が各区の公表資料を確認した範囲では、制度の有無も上限額も申請のタイミングもばらばらでした。
| 区 | 上限 | 申請のタイミング | 対象医療機関 |
|---|---|---|---|
| 足立区 | 2万円 | 治療開始前 | 区指定の75院のみ |
| 板橋区 | 2万円/1万円の2段階 | 2回目の受診前まで | 区が公表する36院 |
| 葛飾区 | 1万円 | 治療を終える前まで | 区外の医療機関でも可 |
| 江戸川区・品川区 | 1万円 | 治療開始前 | 保険適用の実施医療機関 |
| 大田区・世田谷区・台東区 | 制度なし | ― | ― |
注意すべきなのは申請のタイミングです。足立区・江戸川区・品川区のように治療開始前の申請を求める区では、先に受診してしまうと助成を受けられません。妊娠がわかって急いで受診したくなる場面ですが、お住まいの区の制度を先に確認したほうが結果的に負担が軽くなります。
制度の有無や上限額、対象となる医療機関の指定は区ごとに異なります。お住まいの区の公式サイトで「禁煙外来 助成」を確認してください。
夫がオンラインの禁煙外来を使う場合の制約
仕事の都合で平日の通院が難しい場合、オンライン診療という選択肢があります。ただし保険を使う場合には制度上の制約があります。
保険適用では初回と最終回の対面受診が必要
ニコチン依存症管理料の規定により、初回と最終回(5回目)は対面での受診が必要で、オンラインで実施できるのは2回目から4回目までの3回です。初回に呼気一酸化炭素濃度の測定を行う必要があることが理由の1つです。
つまり「全国どこからでもオンラインだけで保険の禁煙治療を完結させる」ことは、制度上できません。この点は禁煙外来のオンライン診療おすすめ比較で扱っています。
自費であれば全回オンラインで完結できる
保険を使わず自費診療にする場合は、初回から最終回までオンラインで完結できます。費用は保険適用より高くなりますが、通院の時間が取れない場合には現実的な選択肢になります。保険が使えないぶん、費用と通いやすさを天秤にかける判断になります。
薬の供給状況は院ごとに反映が異なる
禁煙補助薬のチャンピックス(バレニクリン)は、長期間の出荷停止を経て2025年10月に出荷が再開されました。ただし、医療機関の公式サイトの記載が更新されていない例が多く、実際には処方できるのに「取り扱い休止中」と書かれたままになっている院や、その逆もあります。受診前の確認をおすすめします。公式サイトの記載ではなく、電話で直接確認するのが確実です。
妊娠中の受動喫煙と夫の禁煙に関するよくある質問
Q. 妊娠中の受動喫煙を理由に、家庭内の喫煙をやめさせる法的な根拠はありますか
罰則をともなう根拠はありません。改正健康増進法は家庭を「人の居住の用に供する場所」として適用除外としており、残るのは罰則のない配慮義務のみです。東京都子どもを受動喫煙から守る条例は家庭内にも努力義務を課していますが、対象は18歳未満の児童で、胎児は含まれません。制度としては、話し合いで解決することが前提になっています。
Q. 夫がベランダで吸えば妊娠中の受動喫煙は防げますか
厚生労働省は、換気や空気清浄機の使用で受動喫煙を予防するのは大変難しいとしており、換気によって煙を除去する速度を倍にしても濃度は半分にしかならないこと、かえって建物の他の部分に煙を広げてしまう可能性があることを示しています。ベランダ喫煙そのものを名指しした記述ではありませんが、公的機関は換気による対策を解決策として位置づけていません。
Q. 夫は喫煙歴が5年ほどですが、保険は使えますか
35歳未満であれば、ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200に満たなくてもニコチン依存症管理料を算定できます。平成28年度診療報酬改定で35歳未満の要件が緩和されているためです。TDSでニコチン依存症と診断されることが前提になります。
Q. 妻も喫煙している場合、2人で同時に禁煙外来に通えますか
制度上の制限はありません。ただし妊娠中の方への薬剤の使用可否は個別の医学的判断になるため、必ず産科の主治医と禁煙外来の医師の両方に妊娠中であることを伝えてください。当編集部では薬剤の可否について判断を示しません。
Q. 出産までに間に合わない場合はどうすればよいですか
12週の治療期間が出産後にずれ込むこと自体に問題はありません。むしろ出生後は東京都子どもを受動喫煙から守る条例の対象となり、家庭内での努力義務が発生します。開始が遅れても、着手しないよりは前に進みます。
Q. 自治体の助成金は夫でも使えますか
各区の制度は区民であることを要件としており、妊娠の有無や性別を条件にしているものではありません。ただし対象医療機関の指定や申請のタイミングは区ごとに異なるため、お住まいの区の公表資料を確認してください。
妊娠期のあとも続く、受動喫煙と制度の話
この記事では妊娠期を扱いましたが、たばこと子どもをめぐる制度は出生後も続きます。編集部では、時期ごとに次の2本を用意しています。
- 母子健康手帳の喫煙の質問はなぜ夫の分まで聞くのか|全国共通の省令様式に「同居者は同室でたばこを吸いますか」という設問が置かれている理由と、正直に答えてよい根拠を整理しています。
- 20歳未満の喫煙と受動喫煙を守る法律は3層ある|成年年齢が18歳になっても喫煙は20歳未満のまま禁止されています。学童期・思春期の子どもを守る仕組みを法令から整理しています。
妊娠中の受動喫煙と禁煙外来に関する参照情報
- 厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙。」子育て世代のみなさまへ
- 厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙。」改正法のポイント
- 厚生労働省 e-ヘルスネット 受動喫煙-他人の喫煙の影響
- 厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査報告
- 東京都子どもを受動喫煙から守る条例(東京都例規集)
本記事は制度・手続き・費用に関する公表資料を編集部が確認して作成しました。受動喫煙が健康に及ぼす影響および薬剤の使用可否については、上記の公的機関の資料および医師の判断をご確認ください。

